第7回 リピート患者を増やすには 〜リピートこそ診療経営の生命線〜

【リピート率の向上はビジネスの鉄則】
他の業界では、リピート率の向上が非常に大切です。なぜかは、飲食店にしても、コンビニ、スーパー、アパレルにしても全てが一見さんでは商売が成り立ちません。ビジネスの世界では、リピート率を高めることは鉄則中の鉄則です。当然、リピート率の高い医療機関の方が上手くいっていると言えます。


【リピート率向上のための他業界の例】
リピート率を向上させるためには、飲食店であれば、クーポンを発行したり、メールでリマインドをしたり、Facebookでつながると割引になったりと、あの手この手で2回目, 3回目の来店につなげようとしています。これほど懸命になって、リピート客を獲得しようとする背景には新規顧客コストがリピーターの獲得コストの5倍という常識があるのです。しかし、医療機関ではリピート患者の獲得にそれほど工夫はされていないように感じます。例えば、次回来る必要のない患者様には「お大事に」と言って、受付で処方箋を渡すだけです。中には「改善が見られなければまた来てください」と伝える方もいらっしゃいます。これは、どちらも2回目はありません。患者さんの立場で考えれば、風邪やインフルエンザ、下痢が治れば医療機関に行く必要はないわけです。どうしても、継続しなければいけない病気の場合、例えば、糖尿病や高血圧など生活習慣病であれば次回も必ずリピートしてほしいというアクションに関わります。風邪やインフルエンザ、下痢などの急性疾患の場合は1回だけ、慢性疾患の場合は月1回と医師は切り分けて考えているのではないでしょうか?


【急性疾患もリピート患者の対象】
ところが、幅広く考えてみると、インフルエンザの方は予防接種で年に1回、風邪に関しても平均して数ヶ月おきに繰り返しているという人達も中にはいることでしょう。急性疾患の患者さんも見方によっては不定期のリピーターと捉えることができるわけです。むしろ、医療機関側が、リピーターになってもらおうという認識で診察中および診療後のフォローをすることで、患者さんは「次風邪ひいたときにもあの病院に行こう」という意識になりリピーター化してくれることでしょう。


【リピート率向上に向けての取り組み例】
ではリピーターになってもらうためには具体的にはどのような取り組みをすれば良いのでしょうか?自由診療領域であれば、クーポン発行も1つの手かもしれません。実際、人間ドックの医療機関では、次の1年後の受診を逃さないためにクーポンを発行しているところもあります。保険診療領域ではどうでしょうか?患者さんのニーズに合わせた診療(急いでいそうな患者さんや、早く薬が欲しい患者さんには、簡潔で短時間の診療を、一方で症状に対して不安で詳しい説明を求めていそうな患者さんには丁寧で時間をかけた診療をする)も必要です。慢性疾患患者さんの場合には、その場で次回の予約を取ることを医師もしくは事務の方から声かけすることを徹底することも重要です。人間、予定を入れると、その通りに行動しないとと思い、他の予定を調整するものですから。


【まとめ】
1)新規患者獲得コストはリピート患者の獲得コストの5倍
2)急性疾患もリピート患者の対象となりうる
3)クーポン発行や患者ニーズにあった診療でリピート率向上を図りましょう

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