第6回 問診票の活用 vol2. 〜電子問診票の到来〜


前回は問診票はなぜ紙なのかに関して、紙のメリットデメリットとともにお話し致しました。今回はタブレット問診やweb問診に関して話をしたいと思います。


【タブレット問診の歴史】
 2010年のiPadの発売、クラウドコンピューティングの医療分野での解禁をきっかけに医療の現場でタブレットが普及し始めました。新しい物好きの医師から順番に最初のうちは個人利用、その後様々なシーンで業務用端末として、普及が始まっています。
 一方、患者さんはスマホやタブレットを自在に使い、秋葉原の電気屋には最新のスマートデバイスが多数並んでいます。小学校の教育にもタブレットを利用することも見受けられるようになりました。老若男女誰でも一度はスマホかタブレットは使ったことがあるという時代になったのです。
 そこで、タブレットやスマホで問診をとることができないかという気運が生まれたのです。今では様々な企業がタブレット問診やweb問診をリリースしています。


【タブレット問診・web問診のメリット】
タブレット問診・web問診のメリットは、先にあげた紙の問診の欠点である電子カルテの連携がスムーズに行えます。スムーズに行う方法としては、問診情報を一旦サーバーに上げて、そこからネットワーク経由で電子カルテに流し込みます。テキスト情報と画像情報の両者を転記することが可能です。これで、診察前にはなんの労力もなしに問診情報が確認利用することが可能になったのです。
しかしながら、余談ですが、タブレット問診はあまり普及が進んでいません。その理由は、デメリットでも書こうと思いますが、スムーズな連携を実現するためにメーカー間の連携協議が必要という医療の世界で長年悩んできたハードルが存在するのです。
 また、スマホなどを利用したweb問診の場合は、予約時に入力が完了するので来院時にはすでに電子カルテに入力が完了している状態となります。ただし、これは1回でも受診歴がある患者さんに限ります。初めての患者さんの場合はwebで取られた問診データを一旦仮IDで保存しておき、正式にIDができた時点で差し替えるという一手間が必要なため、一旦予約システムに登録しておくことが一般的です。
 予約時に問診が完了し、事前にカルテ転記が終了していれば来院即診察という流れに近づき、夢の待ち時間ゼロが実現できるのです。待ち時間がないクリニック、現在のところあまりありませんから、それだけで集患につながるかもしれません。素晴らしい宣伝効果です。


【タブレット問診・web問診のデメリット】
 タブレットやwebに馴染みがない方は、まだまだいます。これは時間とともに解消されるでしょうが、今のところデメリットとなります。この場合の対処方法としては、家族が入力するか、代わりに事務や看護師が入力するかという対応が必要となります。この比率が高いと考えた場合は、タブレット問診やweb問診は見送りとなるでしょう。少し例は違いますが、予約システムを導入する際にも同様の懸念から見送った医療機関が多く存在します。しかし、この際にも半分以上予約システムを活用できていれば、混雑の緩和に大きく寄与しました。実は、案外webを使えない患者さんが少なかったという事実も一方であります。これは整形外科のお話です。
 もう一つデメリットがあります。それはコストの問題です。システムを導入すると、必ず費用対効果の話が出てきます。システム投資は実は効果が見えにくいので図るのが困難なため、費用対効果がないという結論になりがちです。例えば、システムを導入したら売上が上がった、コストが下がったという事実が予測できるのであれば、もちろん導入の意思決定がされるでしょう。しかし、電子カルテを入れても売上は上がりません。人件費も下がりません。だから長らく電子カルテの導入は費用対効果がないと言って遅れてきたのです。
 しかし、月1万円を切るようなシステムであれば費用対効果の話はあまり出てきません。
例えば、携帯電話の導入、インターネットの開通、ウォーターサーバー、足拭きマット、コピーのインクや紙の料金などこのような費用に対しては、あまり費用対効果の話はしません。

【まとめ】
1)誰でもが使える端末:スマホとタブレットが急激に普及している。
2)タブレット問診、web問診のメリットは、電子カルテと完全連携できる。
3)タブレット問診、web問診のデメリットは、コストがかかる。

【参考:問診票リンク集】

エンパワーヘルスケア株式会社 『My Clinic問診票』http://e-monshin.com/ipad/
株式会社福島情報処理センター『Dr.TAP』https://www.fcs.co.jp/DRTAP/
株式会社高志インテック『Smart-問診』http://www.koushi-intec.co.jp/service/sd_questionnaire.html
株式会社パルソフトウェア『BEAR-D』http://www.palsoft.co.jp/product/beard.html
株式会社フリクシー『メルプ』http://info.melp.life/
アイ・ティ・エス株式会社『Imon』http://www.its-sap.co.jp/product/monshin.php
株式会社DKSG『WEB問診票』https://dksg.co.jp/web-karte/

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