第12回 遠隔診療 〜気になる診療報酬点数。厚労省はどう動くか〜


【遠隔診療に国は前向き!?】
平成30年度の診療報酬改定で、遠隔診療が評価されるのではないかという情報が飛び交っています。その根拠は、安倍総理が未来投資会議の中で「遠隔診療を適切に評価する」という発言によるものです。また、先に公表された中医協の資料においても、「外来医療のニーズの変化や多様性も踏まえ、より効果的・効率的に質の高い適切な外来医療が提供できるよう、外来患者の特性や病態に応じた評価や、ICT 技術を活用した新たなサービス提供に資する視点」で議論が行われています。このICT技術が遠隔診療にあたります。


【遠隔診療にいくらつくの!?】 
 さて、今回の遠隔診療についての大きなポイントは、ズバリ「いくらつくんですか?」です。現在は、再診料72点+処方箋料68点+予約料(約500円)で、合計2000円くらいで設定されています。外来の内科の平均単価が約4000円(再診料72点+特定疾患管理料225点+外来管理加算料52点+処方箋料68点=合計418点)くらいだとすると、この特定疾患管理料の2000円分をどう埋めるかという問題になります。患者さんとしては、医師と面談をして支払う際も少し高いかなと感じる点数ですから、これが遠隔診療になるとなかなか納得しないのではないでしょうか?


【患者にとっての遠隔診療のメリット】
 それでは、患者さんにとっての遠隔診療のメリットはなんでしょうか?1つは、完全予約制のために待たずに診察を受けられる、1つは移動を必要としない、という2点が外来と比較した際のメリットです。そう考えると、優先的に見てもらえる点数としてやはり予約料が妥当なのかもしれないです。要は、遠隔診療が圧倒的に外来よりも優れていなければ高い点数はつきにくいのではないかと考えます。


【遠隔資料=最先端予防医療】
 そのためには、スマホやウェアラブル端末、血液の検査キットなどを組み合わせて普段のモニタリングや遺伝子検査などのあまり外来ではやらない検査といった、一般外来との差別化が重要になります。この場合、診察前に検査が終わっており、検査の結果を遠隔診療で確認するという新しい診療スタイルとなります。超高齢社会の我が国において医療費抑制は最重要課題ですから、予防医療の分野こそ遠隔診療のチャンスがあるのではないでしょうか?外来診療の延長線上に遠隔診療があると考えると、なかなか点数はつきにくいでしょうが、最先端予防医療と考えれば高く評価しても良いのではないでしょうか?


【まとめ】
1)遠隔診療は特定疾患療養管理料に近い点数が設定されるには、高いハードルがある
2)スマホやウェアラブル端末、検査キットとの組み合わせが重要
3)予防医療の分野では、外来にない強みが出せる

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