第22回:患者さんのクレーム対応(後編)

謝罪今回は、前回に引き続き、患者さんのクレームに対してどのように対応すれば良いのかについて考えていく。
 

【クレームを聞いている時は途中で相手の話を遮らない】
クレームがヒートアップする2つめのポイントは訴えをシャットアウトされた時だ。例えば、全部話さないうちに、言い訳をしてみたり、謝っているが話を聞かなかったり、これらも患者さんの感情を逆なでする。基本は患者さんが話し切るまでしっかりと聞くことである。そして、第3の対応としては、自分自身が当事者であるのか、他のスタッフが当事者であるのか、この違いによって、態度が異なってしまうことが問題である。受付はクリニックの代表として、誰が起こしたクレームであったとしても、全て自分の責任と感じるくらい丁重に謝るべきではないだろうか?
  

【場所を変えるのも、クレームに対する1つの手法】
また、受付の前でヒートアップされても周りの患者さんが悪い印象を持たれてしまうので、「話を聞きましょう」と言って、別室に行くなり少し静かなところに移動するというのも重要な方法である。場所を変えることが、患者さんのヒートアップされた感情をおさえる事も多々あるのだ。そして、おさまらない場合は、受付ではなく医療従事者を呼んでくることも一つの方法である。患者さんにとっては、医師・看護師・受付という見えない順番があり、上司を連れてきてほしい場合は、まず看護師、さらにその上の上司を連れてきて欲しい場合は医師を連れてくるだけで患者さんは誠意ある対応だと受け止める。
 
自分で全て解決できるという考えは非常に危険な考えである。クレームに関して言えば、その後何かをして欲しいというクレームは実は診療所ではほとんどない。医療ミス・医療事故といった大きなクレームは、病院に比べて診療所は少ない。なので、謝罪だけで解決することも多々ある。
つまり、クレーム対応とはいかに誠意ある対応をするかということなのだ。
  

【恐怖でアワアワしているスタッフがいたら、別のスタッフがすぐ助けの手を】
クレームが起きた時に受付のスタッフの中には、恐怖が先行してフリーズしてしまう方がいるかもしれない。謝りもせず、言葉もせずただひたすらアワアワしている。この状態を患者さんから見るとどう感じるだろうか?
 
謝りもしない、言い訳もしない、ただひたすら仏像のように固まっている。ぜひ周りがそういう状況を発見したら飛んできて欲しい。そして横に立ち、上司が頭を下げれば事態は解決する方向に進む。アワアワしているスタッフを放置しないで欲しい。本人は頭がフリーズしているので、どう対応していいかわからないし、どう謝っていいかもわからない。幽体離脱の状態である。その状態で本人にどうにかしろというかのは酷である。すぐに2人目のスタッフが飛んでいき、状況を収める、それが最善の道である。

謝罪

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