第16回:オンライン診療の評価で始まる体験型医療

オンライン診療
【落胆の声が多い遠隔診療】
2018年4月より、満を辞して評価された「遠隔診療あらためオンライン診療」だが、いまいち使えないと落胆の声が大半だ。

遠隔診療サービスを提供する各社は、今回の点数が追い風となって大きく飛躍することを目指していたからたまらない。
かたや、上場まで視野に入っていた会社もある。今回の影響でどうなったかは定かではない。遠隔バブルがはじけ去ったような様相である。

 
 
果たして、本当にそうなのだろうか?
 
 

【オンライン診療とオンライン相談の明確化】
ありの一穴の言葉にあるように、ありが開けた小さな穴がいずれ堤さえも壊したことわざに倣えば、今回の出来事はどれほど大きなインパクトの前触れであるかは分かるであろう。

具体例を挙げよう
例えば、ダイエットの患者がインターネットで診察を受ける。これは、今回のこととはあまり関係ない。しかし、やってはいけないというルールが今回もうけられなかったことは、穴が開いたと同じだ。今回、オンライン診療とオンライン相談というのが、明確に分かれた。

オンライン診療とは今回の定義では「慢性疾患患者に対する対面補完」サービスとなる。一方で自費で行うオンライン相談は「対面診療の前にまずは相談をする」という新しい流れを生み出す。そこから、対面診療につながる場合もある。業界は違うがテイスティングみたいなものだ。

 
【オンライン診療による新しい医療マーケティング】
最近、このことをコトラーという学者の本から、はっと気づかされた。今の世の中、マーケティングは4.0まで進んでいる。1.0がプロダクトアウト、2.0がマーケットイン、3.0がソーシャルイン、そして4.0がコネクトウィズ(connect with)という考え方だ。

コネクトウィズとは、社会のつながりや体験・共感を通して価値を創り出すマーケティング手法だ。まさに、テイスティングである。医療の世界にまさかこの考え方がいきなり現れるかどうかは、時期尚早な感もするが、その入り口は開いてしまった。

今、政府が進めるかかりつけ医制度は、自分の医師を決めるという意味だ。かかりつけ薬局も同じ。しかし、セカンドオピニオンの例にあるように、複数のドクターに相談したいというニーズはある。ましてや、初めて会って、かかりつけ医に出会えることは非常に幸運であり、ほとんどの人が何人か何件か回ってやっと信頼できる医師に出会うのだ。そのプロセスを考えれば、医師の顔見せ興業のように、ネットでできたら良いと考えるのも時代の流れかもしれない。

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